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ブランド戦略
弁理士の立場からのブランド戦略
「ブランド戦略」とは、一言でいうと、「ブランドの価値を高めるための戦略」のことです。ブランド戦略は、マーケティング等の分野における学者が書籍やセミナーを通じて語ったり、企業のマーケティング担当者やコンサルタントが業務として行うことが一般的です。
このように、ブランド戦略というと、マーケティングや経営の観点がほとんどで、ブランドの権利化については、言及されないことが多いようです。しかし、知的資産として重要なブランドであっても、権利によって保護されていなければ資産価値を長期にわたって維持することはできません。即ち、ブランドは自社の商品等と他者の商品等を差別化するために用いられるものですが、権利化されていないブランドにあっては、他社がブランドを模倣することによって差別化を無意味にしようとしても、原則として法律による保護を求めることができないということです。そして、差別化できないブランドは顧客の信頼を得ることができず、資産価値の減少を食い止めることができません。
したがって、まず第1に、ブランドを権利化することによって法律による保護を確保すること、これこそが弁理士の立場からのブランド戦略の要点となります。そして、法的な保護を確立した上で、マーケティング戦略や経営戦略の一環としてブランド戦略を立案し遂行していくことになります。
そして、次に、価値の高まったブランドもしくはこれから価値を高めていこうとしているブランドが模倣されたり、混同が生じるような行為がされた場合には、そのような行為の差止めを求めたり、損害賠償を請求することにより自己のブランドを保護する必要が生じます。その際にも、弁理士が鑑定書の作成、警告書の送付や訴訟等においてサポートすることになり、これも弁理士の立場からのブランド戦略の一環です。
ここまでは、一般的に弁理士が行うブランド戦略と考えられています。しかし、当所が提案・サポートさせて頂くブランド戦略はこのようなブランドの権利化や保護の範疇にとどまらず、権利化前のブランドアイデンティティの特定や、実際に商標等を使用してブランド価値を高めるブランド・エクイティといったブランドが生まれ成長するすべての段階においてクライアントの皆様と密に関わり、トータルでブランド戦略を推進するものです。
ビジネス戦略参謀としてのブランド戦略
ブランド戦略はそもそも企業が行うものです。それは重々承知しています。よって、我々はブランド戦略を行うのではなく、あくまでクライアント様のブランド戦略が効果的効率的に行われるよう推進するだけです。
上記のように通常弁理士がおこなうブランドの権利化や法的保護を図ることも重要な役割です。しかし、それにとどまらず、ビジネス戦略参謀として、クライアントの皆様のビジネスが成功するよう、お役に立てることを我々は念願しています。
確かに、日頃より多くのクライアント様から商標出願のご依頼を頂いており、登録が困難と思われていた商標を登録まで導いたり、クライアント様の大切なブランドを模倣から保護し、クライアント様から感謝頂いたときにはこの上ない喜びを感じます。しかし、一方で、せっかく登録になった商標でも、使用の方法によってはブランドの価値が向上せず単なる標識にとどまっていることや、さらに悪い場合にはブランド戦略がうまくいかずその商標を使用しなくなり、商標登録が無駄になってしまうこともあります。我々としては、代理人として登録になったから終わりというのではなく、登録になった商標のブランド価値を高め、そのブランドがクライアントの皆様のビジネスに寄与して初めて、我々はビジネス戦略参謀としての役割を全うしたことになると考えています。
当特許事務所によるブランド戦略の推進
上記のように、企業でいえばブランド戦略を行うのは主にマーケティング部門の方であり、その専門分野に関する知識については我々は及びません。しかし、日々様々な分野のブランドに接し、その業界の常識にとらわれず、外部からクライアント様を客観的に観ることのできる我々の視点は、必ずクライアント様のブランド戦略をこれまでにないかたちで推進させるものと信じています。
また、我々弁理士がブランド戦略に関わることにより、常にブランドの権利化や保護を視野に入れてブランド戦略を遂行もしくは変更することができ、日々成長していくブランドを迅速かつ的確に法的に保護することができるようになります。これにより、せっかく獲得したブランド価値を法的に保護できなくなるような事態を極力減らすことができます。
是非、貴社のブランド戦略に推進役として携われることを念願しております。ご要望等ございましたら、お気軽にご連絡下さい。