海外商標出願の必要性
日本の伝統文化や、先頃ユネスコの無形文化遺産に登録された和食、漫画・アニメ、ゲーム、J-POP等のデジタルコンテンツ、そしてファッションなど、様々な分野において世界での注目度が増している日本。
そんな世界に誇るべき「日本ブランド」を「クールジャパン」として戦略的に海外展開するべく、官民上げての取り組みが始まっています。官民ファンドによる株式会社海外需要開拓支援機構(通称クールジャパン推進機構 http://www.cj-fund.co.jp/)にはクールジャパン戦略の舵取り役が期待されます。
クールジャパンコンテンツと商標
キャラクター
漫画に登場する魅力的なキャラクターの数々・・・近年ではこうした日本の人気キャラクターの画像を無断で使用したグッズや、元となる漫画やアニメの海賊版が海外で取引されており、甚大な被害を引き起こしています。
キャラクターを表すものとしては、そのキャラクターの姿や名前、登場作品名などが挙げられると思いますが、こうしたキャラクターの姿、名前、登場する作品名を商標登録することによって、キャラクターに対する侵害を一定程度防ぐことが可能となります。ただし、キャラクターの名前や作品名などは商標登録が出来ない場合がありますので、ご注意ください。詳細は業種別コンテンツ「書籍・雑誌業界の皆様へ」
ゲーム
ゲームソフトの名称を商標登録することも、ゲームソフト自体やその派生するグッズなどの権利を守るためにも非常に重要です。全世界で一斉に発売しようとしていたのに、ある国では先んじてゲームの名称が商標登録されていて、発売が出来ない、なんてことも・・・特に人気ゲームの世界展開やナンバリングのあるゲームは要注意かもしれません。ゲームソフトは家庭用の据え置きゲーム機、ゲームセンター用の筐体、ダウンロード専用、スマホ向けのソーシャルゲームなど、現在その形態は多岐に及び、商標登録の際にもこうした形態は権利範囲に細かく関わってくることとなります。詳細は業種別コンテンツ「ゲームソフト業界の皆様へ」
J-POP
日本独自の感性で描かれるポップミュージックの世界観や、アイドルグループなども、クール・ジャパン戦略のひとつの柱です。こうしたアーティストについても、グッズ展開や世界進出などに伴う権利の保護が重要となってきます。詳細は業種別コンテンツ「音楽業界の皆様へ」
和食
2013年に日本食が世界無形遺産として登録され、海外でも大きな知名度を誇るようになってきた「和食」。SUSHI, TENPRA, SOBAと言えば、海外でも広く通用する和食の代名詞ともなっています。日本国外でも人気となっている和食について、数多くのブランドが海外展開されています。
(1)食材
一概に「和食」と言っても、その分類には様々なものがあります。例えば、そば粉やそば、そばつゆなど、全て「SOBA」に使用されるものですが、それぞれが違った食品です。そうした食品に関してはそれぞれを商品として指定することによって、正しい保護が図られることとなります。詳細は業種別コンテンツ「食品業界の皆様へ 」
(2)飲食店
日本での人気店を海外展開する例も増えてきています。お店の看板はそのお店を表すブランドとして重要なものであり、海外展開する場合の保護は大事なものとなってきます。また、海外展開させない場合でも、海外で同一又は類似の看板を、第三者が無断で使用するケースも考えられます。そういった事態を未然に防ぐため、海外での商標登録を防衛的に行うことも重要です。詳細は業種別コンテンツ「飲食業界の皆様へ 」
(3)品種
また、和食を支える大事な要素のひとつに、国産の品種の存在があります。品種については別途品種登録という方法によりその種苗の育成・販売の権利を保護するということも可能ですが、品種のブランド名を商標登録することにより、劣悪なまがい物に同じブランド名を騙られ、ブランド価値が下がる、といったことを防止することも可能です。ただし、品種登録の際に使用した名称は、植物そのものを指す商品を指定して商標登録することは出来ませんので、ご注意ください。詳細は業種別コンテンツ「農業関連業界の皆様へ」
クール・ジャパンと模倣品、海賊品
クールジャパン戦略の中核とされるこうしたデジタルコンテンツ(アニメ、ゲーム、J-POP等)や漫画、ファッションの分野において、ジャパンブランドを益々盛り上げていくためには、被害額が年間数千億円に上るとも言われる模倣品・海賊版への今以上の対策が急務です。
模倣品被害の多くは商標権侵害と言われており、漫画やアニメの違法グッズの摘発など、なじみ深くかつ深刻な問題となっています。こうした模倣品や海賊版は、正規の権利者の利益を低下させるだけでなく、劣悪な商品の蔓延による信用の毀損にも繋がり、作品への悪いイメージに繋がりかねない危険性を孕んでいます。詳細は商標お悩み相談「模倣品対策、万全ですか?」
HARAKENZOmoreはクール・ジャパンコンテンツの展開をサポート
「日本ブランド」として世界に打って出られる優れたコンテンツ・モノがあれば、それをあらゆる方向から適切に保護する必要があります。
当所では、この優れたコンテンツ・モノを「商標」という観点から全力でサポートさせて頂きます。既に海外進出をされている企業の方はもちろん、これからの進出を検討されている企業の皆様からのご相談もお待ちしています。