世界中では、1日に35,000人の子供たちが栄養不良によって亡くなっています。また、過去10年の間に200万人の子供たちのいのちが戦争で奪われ、400万人の子供たちが兵器によって障害を受け、1200万人の子供たちが家を失いました。その大部分はアジア・アフリカなどの発展途上国で発生しています。
いまなお1〜2億というあまりにも多くの子供たちが、戦場で、路上で、売春宿で、あるいは搾取的工場でその子供時代を過ごしています。1日、休息時間もろくな食事もとれず、わずかな給金で(あるいは無給で)10〜16時間働かされている子供が大勢います。慢性的な栄養不足、睡眠不足、身体に有害な化学薬品・殺虫剤・危険な機械との接触、皮膚病、性感染症やエイズなど、子供たちの健康は危険で深刻な状態にさらされています。貧困、非識字、社会からの期待の低さなどが親から子へと受け継がれる悪循環として根づいてしまっているのです。
ユニセフの活動の方針
ユニセフの活動は、「すべての人々が平等に生きる権利がある」という事を基本理念として、開発途上国の人々が「本当に自立していくために何ができるか」を考えて、特に立場の弱い女性や子供たちに重点をおいてさまざまな援助活動を行っています。 そしてその援助は人種・思想・信条・年齢・性別などの違いによらず、それが本当に必要とされている人たちの手に均等に行き渡るべきだとユニセフは考えています。
ユニセフはこのような視点に立ち、単に物品を送るだけではなく、彼らに技術を伝え、教育を向上させ、民間の産業を育成する事で最終的に発展途上国が自立できるようになるための援助を続けています。
(ユニセフH.P.から抜粋)
ユニセフH.P. : http://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_unicef.html
雨ニモマケズ
宮澤賢治(1896年8月27日-1933年9月21)の没後に発見された遺作の詩
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なからだを持ち
欲はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きしわかり
そして忘れず
野原の松の林の蔭の
小さなかやぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って怖がらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りのときは涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにデクノボーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしはなりたい
「雨ニモマケズ」原文
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ陰ノ
小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ