コラム

標準文字制度について

標準文字制度とは文字のみにより構成される商標のうち、特許庁長官があらかじめ定めた文字書体(標準文字)によるものをその商標の表示態様として公表し、登録する制度のこと。次の要件に該当しない場合、出願人の意思表示に基づき、商標登録を受けようとする商標を願書に記載するだけで出願が可能です(商標法第 5

普通名称化について

はじめに商品・役務の普通名称化とは、当初商品・役務名として命名されたものが、広く使用された結果、自他商品の識別標識とは認識されなくなり、一般的な名称として使用されるようになったことをいう。この普通名称化が査定前に生ずると、商標登録を受けることができず(商標法3条1項1号)、権利化後に生ずると

アディダス vs. トム・ブラウン -商標権侵害と商標の希釈化-

アディダス vs. トム・ブラウン-商標権侵害と商標の希釈化-訴訟2021年7月、スポーツウェアブランドのアディダスが、高級アパレルブランドのトム・ブラウンの4本ストライプとグログラン(同幅の赤白青3本線と両側に極細の白線、トム・ブラウンは5本ストライプと主張)がアディダスの登録商標の3

商標法第4条第1項第11号の改正~留保型コンセント制度の導入~

商標法第4条第1項第11号の改正~留保型コンセント制度の導入~※2023年10月24日時点における情報(特に、7月11日付の第31 回商標審査基準ワーキンググループにおける意見)をもとにしています。実際に開始される運用は異なるものになる可能性がある点、ご留意ください。現行制度の概要商

Tシャツに付したイラスト関する商標判決紹介

Tシャツに付したイラスト関する商標判決紹介-令和3年(ワ)第10991号 損害賠償請求事件(2023年9月29日)-(原告:商標権者)株式会社Fathom /(被告)株式会社ストライプインターナショナル判決要旨概要被告が販売したTシャツに付されている被告標章(イラスト)について、

商標法第4条第1項第8号の改正 ~他人の氏名を含む商標の登録要件緩和~

商標法第4条第1項第8号の改正~他人の氏名を含む商標の登録要件緩和~2024年に商標法第4条第1項第8号の改正が予定されております。本改正により、他人の氏名を含む商標の登録要件が緩和される予定ですので、下記の通り改正の経緯と改正の内容をお伝えいたします。※2023年12月15日時点におけ

意匠法令和5年改正 新規性喪失の例外規定の適用手続きの要件緩和について

令和6年1月より、新規性喪失の例外規定の適用手続きの要件が緩和されます。詳細は下記をご覧ください。  適用対象:令和6年1月1日以降の意匠出願緩和内容:4条2項の規定の適用を受けるための証明書に関し、意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して公開された意匠について、最先の日の公開

インカメラ手続等に係る特許法改正について

 POINT特許権の侵害は、侵害が容易であるうえ、立証が困難であり、さらには侵害を抑止しにくいという、特殊性を有しています。それ故、「侵害したもの勝ち」にならないように、適切な法整備を行う等の配慮が必要となります。 今般の特許法改正では、上記に鑑み、特許訴訟制度の充実を図るための

半導体集積回路配置法とは?

はじめに知的財産権法の分野の中に、あまり知られていませんが半導体集積回路配置法(正式名称:半導体集積回路の回路配置に関する法律)という法律が存在します。この法律は、昭和60年(1985年)5月31日に成立し、翌昭和61年(1986年)1月1日に施行された法律です。したがって、法律としては意外

EPO 知財情報-“Global Dossier”の開始

6月初旬にEPOおよびSIPOは、European Patent Registerのウェブサイトを介して使用できる“Global Dossier”というサービスの開始を発表しました。出願のFamiliy PatentがEPOまたはSIPOに出願された場合、“Global Dossier”にてそのFa

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