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模倣品対策の実情について

模倣品対策の実情について

多くの模倣品が世界中で取引されており、日本企業も大きな被害を受けています。また、2021年以降もEコマース等における模倣品の拡大が指摘されているところ、さらに被害は深刻化するものと考えます。しかし、模倣品に関し、相当数の企業が「被害状況」や「被害額」を把握されていないようです。

模倣品及び海賊版製品の国際貿易額

2021年に経済協力開発機構(OECD)は2019年における模倣品及び海賊版製品の国際貿易額は4,640億ドル(世界貿易額の2.5%相当)に達すると推定。

日本企業のグローバル模倣被害総額

2021年JPO調査研究事業では日本企業によるグローバルな模倣被害の総額は約3.2兆円と推定。

JPO知的財産活動調査の統計

(1)「模倣被害があった」と回答している企業の割合
R4年約14%→R5年約17%

(2)「模倣品対策を講じている企業」の割合
R4年約29%→R5年約38%

(3)企業が対策を講じていない理由(R5)
模倣被害状況が不明:51%
対策するほど被害が出ていない:18%
費用対効果が低い:11%
資金・リソース不足:9%
対策方法がわからない:6%
相手が利害関係者:1%
事業展開していない地域の被害:1%
その他:3%

(4)企業の模倣被害額(推定)の把握状況(R5)
把握していない:87%
把握している:13%

●参照資料
(1)JPO「(1)AI を利用した模倣品対策に関する調査研究」要約版P3~5参照
https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota/document/zaisanken-seidomondai/2023_01_yoyaku.pdf

(2)JPO「令和3年度我が国法人の産業別模倣被害推計調査研究事業」P40参照
https://www.jpo.go.jp/resources/report/mohohin/document/sonota/mohouhigai_suikei.pdf
*上記事業にてOwls Consulting Group社が「2020年世界貿易額約15.6兆円×3.3%(OECD報告書2019年度版における模倣品の割合)×5.7%(模倣品流通における日本企業の割合)×2020年間平均為替*107.82円/USD 」にて算出

(3)JPO知的財産活動調査R3~R5年度統計表からパーセンテージを当所にて概算で算出
https://www.jpo.go.jp/resources/statistics/chizai_katudo/index.html

 

資料はこちら:模倣品対策の実情について

 

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